こたらの日記

格安SIMの落とし穴。安いのにはそれなりの理由がある

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MMD研究所が発表した「22015年4月格安スマホ通信速度調査」によると、MVNO10社とdocomo、au、SoftBankのキャリアでは昼間の時間帯に通信速度の差が大きくなることがわかりました。

トラフィックが集中すると言われている12時~13時のお昼の時間帯は、顕著に通信キャリアと格安スマホでダウンロード平均スピードに差が出ており、docomo、au、SoftBankの3キャリア平均が27.6Mbpsだったのに対し、調査対象格安スマホ全体の平均は1.8Mbpsと速度低下が見られた。
via:2015年4月格安スマホ通信速度調査

この調査では主にダウンロードスピードに差がでることがわかり、特に12時から13時のちょうど昼休みになる時間帯にMVNOでは通信速度が低下することが明らかになりました。

MVNOはなぜ遅い?

MVNOはdocomoやauから通信回線を借りて、消費者が安く使えるようにサービス提供を行っています。
この通信回線はベストエフォート方式なので、回線の混雑状況によって通信速度が遅くなってしまうことがあります。

使う人が増える=回線が遅くなる

MMD研究所の発表は、この式が顕著に現れた結果だといえます。

もしこのまま利用者が増え続けると、昼間以外の時間帯も次第に回線速度が遅くなることが予想されます。

気になるMVNOのこれから

利用者が少ないうちは快適な速度を保てるのかも知れませんが、利用者が増えれば増えるほど快適な回線速度を保つのが難しくなるはずです。
そうならないためには、MVNOは通信回線を補強する必要があります。

といっても、キャリアから借りている回線を補強できるのかどうかわかりません。

MVNO利用者が増えると料金は上がる?

もし補強できるとしても、補強するにはそれなりのお金がかかるはず。
補強するためのお金はどこから出てくるかといったら、たぶんMVNOを利用している人たちでしょう。

利用者が増えれば利益も増えるはずなので、増えた利益で補強できればいいですが、それができなければ毎月の利用料が上がることになるかも知れません。

そうなると安いという理由でMVNOを契約する意味が薄くなってしまいます。
どんなに安くても、遅すぎて使い物にならなければ意味がありません。

キャリア回線を使うメリット

昼間のピーク時にキャリアの通信速度は下がっていないということから、キャリア回線を利用するメリットがわかります。

MVNOより高い料金を払っている分、昼間のピーク時にも回線速度の低下を免れることができるということです。

キャリアに高い通信料を払っていても、MVNOと同じような回線速度ではキャリアを使うメリットはないし、キャリア側もそれをわかっているのでしょう。

最後に

MVNOは「安さ」で選ばれるようになってきたのですが、ここへきて「質」という問題点があることが明らかになってきました。
僕自身、MVNOのSIMをモバイルルーターで利用したことがあるのですが、思ったよりも通信速度が出ず1ヶ月で解約してしまいました。

これからMVNOで契約を考えている場合は、その「質」も判断材料にしたほうがいいのかも知れません。