こたらの日記

トヨタの上司が伝える「自分を成長させる、すぐに実践したい」6つの言葉

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若松義人さん著書の「トヨタの上司は現場で何を伝えているのか」を読みました。@kotala_bです。
本書では「トヨタ語」と言われている、トヨタグループやトヨタ式の実践企業で上司から部下へと伝えられている仕事に活かされている数々の言葉がまとめられた内容となっています。
トヨタ語」の多くは、現場の理解と納得を得よう、知恵を引き出そうという中で生まれた言葉です。
そんな数多くある「トヨタ語」の中から「自分を成長させる、すぐに実践したい」言葉を6つ選びました。

自分を成長させる、すぐに実践したい6つの言葉

1.経営者になれ

「もしここが自分の経営する会社なら」と問いかけてみる。ちょっと視点が変わり、ガラリと違う発想が生まれてくる。この習慣は、成功者ならだれもが知っている「成功の糧」だ。p.35

会社から給料を貰ってる立場だと、もし赤字が出ても誰かがなんとかしてくれるというような甘い考えが出てきてしまう。
そんな状況ではいい知恵は出てこない。
自分がなんとかしなければという経営者視点で考え、困った状況の中で必死になることでいい知恵が出てくる。

2.「しっかりやれ」ではわからない

「しっかりやれ」という以上は、「しっかり」とはなにをもって言うのかという標準が必要だし、「しっかりやる」ためにはどうすればいいのかという具体策が欠かせない。標準と具体策、この2つが揃って初めて、人は人を指導し、育てることが出来る。
p.133<

「しっかり」や「きちんと」という言葉は個人で受け止め方に差が出てきてしまう。
人を指導する為には、受け止め方に差が出てきてしまうようでは指導したつもりでも、実際には出来ていないこともある。
誤りなく、誰でも理解できる具体的な表現でコミュニケーションをはかることが大切。

3.時間は動作の影である

結果をもたらすのは何かを考える。そして動作や工程、プロセスを改善する。そうすることで結果を向上させられる。誰がやっても同じ時間で同じ結果が出るように出来る。

同じ作業でも人によって作業時間に差が出てきてしまう。
それは個人差ではなく、動作や手順の違いからくるものである。
何故遅いのかに着目し動作や手順を改善することで、時間は自然と改善していく。

4.医者のカバンの中を見たことはないのか

モノをあちこち探しているようでは仕事にならない。整理整頓は仕事の大前提だ。カバンや机を見れば、力量の程度は想像がつく。あなたのカバン、机は必要なモノがいつでも取り出せるようになっているだろうか。

医者が往診に行って、注射はどこだ薬はどこだと探していては仕事にならない。
仕事に必要な物はすぐに取り出せるように常に整理整頓しておく。
整理というのは不要な物を処分することで、整頓というのは欲しい物がいつでも取り出せることを言う。
ただきちんと並べてあるのは整列であって整理整頓ではない。

5.適当に「わかった」というな

妥協を繰り返しても問題は解決されない。安易に「わかった」と言い、「このくらいでよしとしよう」と妥協してはならない。「見つかるまで探す」という執念で、時間を限らず問題を解決する。回り道のようだが、それが改善の最短コースである。p.154

問題の表面的な原因に対処して「わかった」というのではなく、その背後にある真因がわかるまで徹底する。
滅多に起きないことだから放っておくのではなく、滅多に起きないことだからとことん調べて同じことが起きないようにする。
この積み重ねが品質を向上させる改善の最短コースになる。

6.お金が落ちてたら拾うだろう

部品や部材、電気代や油代などはもちろん、自分の作業についても「何円」という原単位で考える。改善は原価低減が一つの目標だ。さまざまなものの原単位を知り、改善の効果を金額換算する。「数字で考えろ」「筋道を立てろ」の基本はそれだ。p.181

工場や現場のあちこちに部品が転がっていたとする。
もし転がっているのが部品ではなくお金だったら誰でも拾うはず。
小さな部品ひとつひとつの原価、原単位を知ることが仕事をお金で考える基本である。

まとめ

全8章からなる「トヨタの上司は現場で何を伝えているのか」の中から6つの言葉をご紹介しました。
他にも「二割差では追いつかれる」、「目的と手段を混同しない」、「三時間を三分でやれ」など紹介しきれない数多くの言葉が書かれています。
自分を成長させる数々の「トヨタ語」に興味を持たれた方は是非読んでみてください。